プーケット帰国報告 2003年夏

このところ、毎年行ってるプーケットですが、現地体験をリアルに?一部非公開でお届けします。
私のプーケット旅行記を補完する形で公開致します。

プーケット旅行記の方は写真満載で好評を頂いておりますが、こちらは文字だけ拷問のように長い文章ですので
一気に読もうが、休み休み読もうが、ご自由にお願い致します。

随分と遅くなりましたが、当時andanteさんのところで報告した文章をまとめて見ました。
無修正ですので、随分と乱暴な文章ですけど、当時の勢いという事でご勘弁ください。
少しでもプーケットの香りが伝われば何よりです。



帰国報告その0:序章

8月23日(土)
02時30分 やっとの事で仕事を終え、青山屋台で一杯のつもりが・・・
04時30分まで飲み続け・・・
帰って荷造り、剃髪。
06時15分 乃木坂で彼女と合流。タクシーで東京駅へ。
07時00分 成田エクスプレス満席
07時15分 ウイングエクスプレスで15分遅れで東京発です。
09時06分 空港で生ビールでマオりながら携帯でサバーイさんにレス。
今回は初マイレージUAでした。
10時04分  いよいよ出発。非常口の所の席で、足のびのびです。
しかし小物を置くスペースが無く以外と不便。
機内でお約束のビアシンで乾杯。
そして、しばし夢の世界へ。


帰国報告その1:到着

8月23日(土)
さて、夢から覚めるとプーケットへ到着。
現地時間?すでにマイペンライ。携帯を切ったら時計なし。
iPodの時計でたま〜に確認するだけ・・・
空港にて両替えを済ませ、外に出るとツアーガイドさんがにこやかに御出迎え。
チェディへ着く前にコンビニに寄ってくれと御願いし、もう一組の発見を待つ間
彼女はヤニを一服。私は売店でビアシン購入。
プケトの空気を吸いながら飲むビアシンはやっぱり最高。
さて、もう一組ももちろんカップル。まったく無愛想で挨拶もなし・・・
って、こっちの人相、風体が原因か?その後彼等とは一言も交わさず・・・
コンビニでしこたまビールおつまみカップヌードル、ポメロ?その他を購入。
あと歯磨きセット。
チェディには歯磨きセットが部屋に有りません。売店には売ってますけどネ。
で、今回のガイドさん。諦めているのかオプショナルツアーはプリントを配っただけで
しつこい勧誘は一切ナシ。あっさりしたものでした。
さて、そうこうしているうちにチェディに到着。
あぁ〜懐かしい〜これこれこの感じぃ〜。
ガイド氏がチェックインを済ませ、部屋のアップグレードもOK。
その場で、ザ・スパの予約を始めるも、明日(日)は?一杯?じゃあ明後日?午後から?
じゃあ月曜午後一時から2時間のコースで。いくつもコースが有るんですが、
ペアで割安になるコースはお得です。
(二名6900Bだったかなぁ・結局会計時には8121Bついてましたが・・・)
選んだのは全身スクラブ、フラワーバス、アロママッサージのコース。
この時スクラブを何種類かの中から選びます。いろいろ良さそ〜な感じです。
胡麻やら、蜂蜜やら、砂やら何やら・・・
しかし、この時のスクラブの選択が後の運命を左右する事になるとは・・・
そして、いよいよ部屋へ・・・あれ、方向が違わない?
え〜スーぺリアにアップグレードしたのに・・・そっちはヒルサイド方向では・・・え、こっちでいいの?え〜
何の事は無い、ヒルサイド側の下層もスーぺリアに割り当てられていたのでした。
フロントからはそんなに昇りも少なく、スパの部屋の並び、つまり夜には回りに誰も居ない?
結構いいかも。ヤシの木に遮られてはいますが窓から海も見えるし・・・
間取りは前回と反対側。つくりは全く同じ。
おや、まだ四時ぐらい?やっぱプールでしょ?!早速水着を着込んでプールへGO!
プールサイドでの〜んびり。はぁ〜やっぱ来れてよかったぁ〜と実感した瞬間でした。
ビーチを見ると何やらテーブルとか並べはじめてる??何始めるの?
後でホテルからのインフォメーションを見たら土曜と火曜はビーチサイドビュッフェディナーとのこと。
夕暮れを堪能した後、部屋に戻りいろいろセッティング。
早速ビーチへ。な〜んかいい感じ?空には満点の星。さすが星の数が全然違う。
蠍座が頭上近くにきてる?お〜さすが異国の空だねぇ〜。
ん〜料理もまずまず。しかーし、明かりがテーブル上の小さなキャンドルだけで
何食べてるのかよくわかんな〜い。味も半減。
早々に部屋に戻り、ビアシンで乾杯。
持参したスピーカーにiPodをつなぎレゲエを聞きつつおやすみなさ〜い。


帰国報告その2:ホテル暮しの始まり。

8月24日(日)
05時頃、波の音で目覚める。どうやらいつもの睡眠時間が体に染み込んでいるらしい・・・
夕べの飲み残しのぬるいビアシンを喉に流し込み、二度寝。
06時頃、鳥のさえずりで目覚める。どうやらもう眠れないらしい。彼女を起こすにはまだ早いので、
暫し鳥の声に耳を傾けながら、窓の外が徐々に明るくなって行くのをぼんやりと眺める。
この所は、すっかり明るくなってから寝ることが多かった。平和だ。何も起こらない。そんな予感がする。
07時頃、ゆっくりと時間をかけ、彼女を起こす。リゾートの朝は早い。モーニングは6時から10時30分まで。
彼女は日焼けをするためにプーケットに来ているようなものだ。早くプールサイドへ行き、ベストなポジションをキープしたいのだ。
08時過ぎ、モーニングビュッフェ第一回目。以前と少しも変わらない。
スタッフの柔らかい笑顔とさえずるような挨拶に迎えられ席に着き、ウエイターのコーヒーorティー?と言う質問にビアシン!
と言うジャブを返す。
そこでいつもハァッ?と言う失笑をかう。誰も朝からビールなど飲んでいないのだ。
スタッフの間に笑いを伴った驚きが伝わって行く。
コーヒーやジュースなら只で飲み放題なのに、わざわざ金払って朝からビール飲むやつがいる。
そんな感じだ。細長いグラスに泡だらけのシンハーを注がれつつ、ルームチャージの伝票にサインをする。
チェディでのルームチャージのスタートはいつもビアシンなのだ。
一口ぐいっとビールを飲んだら、料理を取りに席を立つ。
卵をオムレツにするか、フライドエッグにするか?悩みつつ足を進める。
と、そこで卵を焼いているのは、前回握手して別れた人なつこいコックだ。
他の客には知らないが、私が行くといつも話しかけて来た彼が、まだ卵を焼いていた。
そして私の顔を見ると少し不思議そうな顔を一瞬して、それから笑顔になり・・・
手を差し出して来た。堅い握手をかわす。
そう彼の笑顔を見たかったのもチェディに来た理由の一つなのかもしれない。
軽い食事を済ませフルーツを試すが少し時期が過ぎているのか、マンゴスチンもランプータンもサイコ〜とは言えない味。
しかしポメロ?(ザボンみたいなやつ)はいつ食べても旨い。
さて、ちょっと食べ過ぎ?な感じでプールへ。
彼女は旅行前の一か月食べ過ぎでお腹プヨプヨ。顔1.5倍?な感じですが、致し方ない。
彼女は日焼けローション。私は日焼け止めを塗り、彼女は日向、私は日陰で、じゃごゆっくり・・・お互い勝手に本を読んだり、音楽聞いたり。
ん〜のど乾いて来たね?何か飲む?ん?ウオッカモー二?え〜伝わるかなぁ〜
で、結局伝わらず・・・だって彼はバーテンじゃなくプールの係の人だもん。う〜ん近そうなのは〜、
そうだ、まぁスクリュ〜ドライバーでいいか。って、来たのが・・・う・旨い。
オレンジジュースの味がサイコー。彼女もすっかり気に入り、その後は何かにつけスクリュ〜ドライバーでした。


帰国報告その3:最初の過ち。

その後、プールサイドで軽くランチを済ませ、また、の〜んびり。
そだ、もう一つのお楽しみへとビーチへ移動。お〜波が荒い。壮観ですな。
ビーチチェアをパラソルの影に移動しタオルをかけて、腰掛けると・・・来ました。
物売りの少年が、しかもあのちびっちゃい子が、そのまんまちびっちゃいまんまで・・・かわいい〜。
プールサイドではシンハー小ビンで120B、ビーチだと大ビンで120B。
もちろん大ビンをオーダー。待つこと暫し、ちっちゃい子がよたよたと大ビンの入ったビニール袋をさげてやってきます。
この袋にはたっぷり氷が入っていて、ビールが温くならないのです。
普通小ビンには付かないのですが、私はすぐに常連になるので、小ビンも氷付きになります。
二日目以降はパイナップルをくれたり、バナナをくれたり、サービス満点。ポイントは同じ子からしか買わない事。
さて、ビールもしこたま飲んでマッタリした所で、マッサージを呼んでもらおう。
マッサーのおばさんがたったの300Bで、全身をくまなく、じっくり、たっぷりと時間をかけてマッサージしてくれます。
波の音を聞きながら、日陰とはいえジリジリとした暑さを感じながらマッサージを受け、ビールもまわって気持ち良ーくなって、
つい、うつらうつら、うとうと、ぐーぐー。そして悲劇が・・・
ハッと目が覚めてみると・・・太陽が移動しすっかり日向になって、私のお腹や脛は赤く日に焼けておりました。
どうせ日向には出ないからと弱めの日焼け止めしか塗っていなかったのも敗因です。
これですっかり長期日焼け計画が水の泡になってしまいました。
その日は、早めに部屋に引き上げ、シャワー後アフターサンローションをたっぷりと日焼けに塗り混み、
着替えを済ますと、いざディナーへ。
レストランでハウスワインの白を一本オーダーして、いくつかタイ料理を選び、グリルコーナーへ。
私は焼いた魚介類はあまり食べないので、彼女におまかせ、
蟹、タイガーシュリンプ、プーケットロブスター・・・はいはい好きなだけ食べなさい。
で、最初に頼んだ料理と、後から来たグリルと、テーブルに乗るんかい?ってな状態です。
なんとか腹に押し込んだ彼女は、さらにお腹パンパンです。
あ〜ぁ。水着着るんだからダイエットしとけってあれ程言っておいたのにね。
部屋に戻ったらさらにマオマオタ〜イム。買い込んであるビアシン、ビアチャーンはもちろん、
ルームサービスに氷だけを届けさせ、チップを20B。ウォッカトニックやら作ってみたり、
まぁ、そのままマオッて寝てしまいました。


帰国報告その4:楽園での拷問。

8月25日(月)
また、明け方何度も目が覚める。
頭を剃りながら、彼女の目覚めを待つ。
そして又、レストランで軽くジャブを放った後、料理をチェック。
今日はチャーハンがある。ならば卵は目玉焼きに決定。例のコックにフライドエッグをレアでオーダー。
皿に盛ったチャーハンの上に目玉焼きを落としてもらう。やっぱこれでしょ。
食事の後はもちろんプール。今日もいい天気だ。しかし、そうだ、今日は月曜。彼のオフィスに電話しなくては・・・
しまった、電話番号がわからない。
彼女を独りプールへ送り、フロントへ。インターネットサービスは15?30分?だったかなぁ〜100B。
しかし日本語、入力はおろか表示もできません。う〜ん。なんとか検索しHPを表示。ページをスクロールダウン。
かろうじて電話番号だけは表示されました。数字ですからね。メモを取ったらさて、プール。
彼女に日焼けローションを塗ったら、独りビーチへ。
今日はちびっちゃい男の子はいないらしい。そのかわり中学生ぐらいだろうか?別の少年と仲良くなった。
早速、シンハーのLをオーダー、本日も天気晴朗なれど波高し。(誰の台詞?)
持参したハバナ産のシガーを燻らせつつ、これから訪れる苦痛に思いをめぐらせる。
・・・
十二時過ぎ。二人で部屋に戻る。彼のオフィスに電話するも不在。
シャワーで日焼け止めを洗い流し準備完了。と、そこへ彼からの電話。
懐かしい声だ、今回はカイ島ツアーを予約する。26か27日にとのオーダーに対して、
もしカイ島の後、タウンに寄るなら27日が良いと言う。
某晴れ姉妹達との現地オフがあるので、連日は控えたいとの事。
そんな理由でスケジュールが決定。再会を約束して電話を切った。

十二時五十分。さて、丁度良い時間だ、SPAは部屋を出てすぐ目の前。冷たいハーブティを飲みつつ待つこと暫し。
部屋に通されると、大きな布を渡されスタッフは外へ。二人してすっぽんぽんに布切れを巻く。
スタッフが戻り、まずは足を丁寧に洗ってもらい、いよいよベットへ、うつ伏せに寝かされる。
ひんやりとしたスクラブを全身に擦り込まれていく。蜂蜜の甘ーい香りが全身を包む。
なんか、お菓子になった気分だと横を向くと彼女はゴマのスクラブで和菓子になってました。
さて、ここからが拷問の始まりです。
昨日うっかり寝てしまいすっかり赤く日焼けした腹や足を、情け容赦なくスクラブで擦られます。
ぐぎぎぎぎぃ〜声にならないうめき声を発しながら甘んじて苦痛に身を任せる。
せっかくのスクラブを手加減されてはもったいない。しかし、痛い。うぎぃ〜。
苦痛にまみれた長い時間が過ぎた後、シャワーでスクラブを流していると、少し遅れて彼女も入って来た。
プーケットの青い空の下、花を浮かべた乳白の液体が満ちたフラーワーバス。裸の二人。
なんともロマンチックな状況で、お湯に足を浸ける。ウッ熱い。思いのほかお湯が熱い。そして、滲みる。
日焼けを散々スクラブされた後、熱湯地獄。ゆっくりと腰を落とす。
うぎゃぁぁぁ。しかし、歯を食いしばり根性で、肩まで浸かってみる。あ〜空が青い。
バスタブの脇には熱々のジンジャーティと、クッキーがあります。昼飯代わりにクッキーを完食。
しかし、まだ、苦痛は続くのだ。しばしお湯に浸っているとスタッフが声をかけてくる。
4種類のアロマオイルから選んだファイヤーは、日焼けに滲みるからと、ウォーターと言う名のオイルを薦められる。
しかし、そんなこととは関係なく、力強い手で全身を揉みほぐされて行く。
日焼けして赤くなって、スクラブされ、お湯に浸って、すっかり敏感になった皮膚をぎゅ〜っと絞られる。
くふぅううう、そこはダメ。そこは思いっきり赤くなってるの見れば分かるでしょ。
しかし、職務に忠実なスタッフは全身隈無くマッサージして行くのであった。
しかし、最終的には痛みにもなれ、すっかりうとうとしたんですけどね。
二時間たっぷりの拷問も、日焼けさえしてなければ至福のひと時だったのになぁ。


帰国報告その5:パトンへ

8月25日(月)PM
痛いんだか、気持ちいいんだか分からない二時間を過ごし、風が肌に清々しい。
今日はこの後、パトンへ行かねばならない。
チェディのパソコンが日本語表示できないのがハッキリしたので
パトンのインターネットカフェに行かなければならないのだ。
フロントでタクシーを呼んでもらう。片道500B、それもルームチャージ。
坂を登りいくつかのビーチを通り過ぎたころ、遠くにパトンが見えてくる。
周りがだんだん賑やかになっていく。もうここは知っている。
見なれた町並みに差し掛かり、ドライバーに目的地を告げるが分からないらしいので
バナナディスコと告げる。ここは前回宿泊したパトンビーチホテルの入り口にある。
ドライバーにチップを渡し、まずはビーチを目指す。
彼女が三つ編みをしたいという。近寄って来たビーチボーイに声をかけ
三つ編みをしてくれるおばちゃんに取次いでもらう。
人も疎らなビーチの木陰で暇そうに数人のおばちゃんが雑談をしている。
彼女に以前の値段を聞くと覚えてないという、確か6〜800Bだったと思うんだが・・・
しかし、おばちゃん達は彼女の髪を見て2000Bだという。
そう、彼女の髪はパーマでチリチリくりくりで、なんともやりにくそうなのだ。
値切ってみたが、1800Bと言ってくる、もう一声値切って1700B。
二人掛かりで早く仕上げるからという言葉に負けて、1700BでOKしてしまった。
彼女に1700Bを渡し、インターネットカフェへ。
ビールを脇に置き、まずは目的のインターネットバンキング。
家賃や何やらを振り込みし、追加の旅行資金をインターナショナルの口座へ振り替え。
掲示板に書き込みを済ませ、彼女の元へ。
ぜ〜んぜん終わってないし。
彼女はおばちゃんにビールをごちそうになってるし。
まわりには4〜5人ぐらいのおばちゃんが囲んでるけど編んでるのは2〜3人?
暫し屋台めぐりをして時間を潰し、戻ってみるがまだまだ・・・
バーで二杯ほどカクテルを呑んで戻ってみると、すっかり終って独りでポツンとしてる彼女を発見。
その後、彼女のおみあげを買わされにソイ・バングラを散策、オーシャン・プラザでお買い物。
情け容赦なく買う、取り敢えず買う。う〜ん、御散財です。
オカマちゃんに声をかけられたら、すかさず、こいつもオカマなんだよ。と彼女を指す。
オ〜ホント?ステキ!って全然疑われない事に落ち込む彼女をなだめつつ、
ジーンズショップでちょっとかわいいジーンズを発見、彼女にプレゼント。
さて、今夜の食事はソイ・バングラの脇道にある屋台街で、活きのイイ兄ちゃんに促され席に着く。
ビアシン、ビアチャーンに続き軽く2〜3品オーダーする。
ン〜うまいね。しかも安いね。日本語メニューもあるね。指差し会話帳の出番無し。
さて、食事の後はいよいよラスタパブへ。
何か、ちょっと小綺麗になった?
あ、あぁ〜テーブルが磨かれて名前が消されてるぅ〜。う〜ん残念。
時間が早いせいか、スタッフはいつもの笑顔のかわいいお姉ちゃんと、なんだか家族っぽい感じの人たち。
小さい子が私のデジカメを見てはしゃいでいる。一枚撮って液晶画面を見せると大喜び。
プリントしてあげられないのが残念です。
裏手のトイレは5Bのチップが必要。
トイレを出てすぐに麺類のお店が、思わずバーミー。一杯いっちゃいました。
戻ってみると彼女は待たされてご機嫌斜め。もう眠いから帰ると言う。
仕方なくラスタパブを後にし、トゥクトゥクの運ちゃんに声をかけられつつ追加の買い出し。
ビール、ウォッカ、シガー。夜食のパン。おつまみ。あぁ〜ちょっとトイレ行きたいから
あそこのバーで一杯呑んでいい?とバーに立ち寄り一杯目を一気に飲み干し、二杯目を頼んでトイレへ。
一杯って言ったのに・・・て、ここでも彼女は不機嫌。
そこそこで店を出ると丁度目の前にトゥクトゥクが。
見ると若いイイ男の運ちゃん。チェディと告げると500Bとの事、イイ男だからいいや500でって
決して私、男が好きな訳じゃありませんよ。
で、ホテルの部屋に戻って、ビールやウォッカ呑んで、おやすみなさい。


帰国報告その6:ホテル暮しその後

8月26日(火)
朝、目覚めてみるともう8時近かった・・・
やっと体が、こっちの時間に順応したのか?
単に夕べ呑み過ぎただけか・・・
剃髪しシャワーを浴び、レストランへ。
スタッフが私の顔を見るなりにこやかにシンハービヤ?と訪ねてくる。
スタッフの中で私は朝からビールを呑む男として知れ渡ったらしい。
いや、アイスティープリーズとフックをかまして、料理を物色。
荒れ狂う波を見ながら、のんびりと食事。
グラスが空なのを見てスタッフが、ワンモア・アイスティ?
すかさず、コー・ビアシン。フックの後のアッパーは効く。
面食らっているスタッフを尻目に、フルーツに貪り付く。
カイ島ツアーが明日になったので、今日はな〜んにも予定がない。
読書三昧の一日にしよう。
プールサイドに降りビーチを眺めると例の少年が手を振っている。
こっちへ来ないのかとゼスチャーで呼んでいる。
後で行くからと伝えてビーチチェアを木陰にセット。
プールサイドのビーチチェアに横になって読書、プールに入って木陰で読書。
ビーチチェアに戻り、カクテルを飲みながら読書。
プールの段差に腰掛けて、浸りながら読書。
ビーチチェアのゲストには氷のたっぷり入った水が一杯届けられる。
この一杯の水がまた旨い。
プールから少し階段を登るとテラスがあり、
そこにサンセットレストランとサンセットバーがある。
その名の通り、夕日を眺めるには良いポジションである。
そのレストランで軽いランチを済ませる。
このレストランは、インターナショナルメニュー。タイスタイルのチャーハン、焼そばの他
ナシゴレンやチーズバーガー、パスタ、ピザなど・・・
タイ飯にちょっと疲れたらパスタっていう逃げ道があるのは救われる。
さて、午後はビーチで読書。例の少年がオーダーを取りにくる。ビアシンL。
ビールが届き、お金を払おうとすると後で良いと言う。信頼関係が生まれているのか・・・
にこやかに少年は去って行く。
波の音を聞きながら読書。シガーを燻らせて読書。
ちょっと休憩。少年にマッサーを手配。ほどなくおばちゃんがやってくる。
このおばちゃんは、何人かいるビーチボーイ(ガール)の中の痩せた眼鏡をかけた少女の実の母親らしい。
ここは、そういう所なのだ。
マッサージを受けていると彼女がやって来て自分も受けたいと言う。
おばちゃん達が集まって来て彼女の三つ編みはどこで編んだのかと問いかけてきた。
パトンで1700Bだったと言うと目を丸くし精々6〜800Bだという。やはり・・・
しかし、彼女達は彼女の元の髪を知らないのだ。
マッサージの後、安物のオイルの香りに包まれて読書。
夕日を眺めつつ、読書。もう暗くて文字を追う事ができなくなって、部屋に戻る。
今日は又、ビーチビュッフェの日だが、彼女がヒールで出て来てしまい砂の上は歩けないと言うので
サンセットレストランで食事をし、サンセットバーで2〜3杯呑んで部屋に戻る。
明日はカイ島ツアーで朝が早い。
部屋に戻って、ビアシンをちびちび呑みつつベットで読書。
そのまま寝てしまいました。


帰国報告その7:たまご島

8月27日(水)朝
今日は、今回唯一の離島ツアーの日。
少し早めの朝食をとり、フロント前のラウンジで待つこと暫し。
紙飛行機のマークを付けた車が現れる。
中から現れたのはかわいらしい女性のガイドさん。
彼女は確か・・・最初の訪問の時、帰りの空港まで送ってくれた人では?
早速、車に乗り込み一路港へ。
たどり着いたのは初めての港。
港と言っても、砂浜にスピードボートが停泊しているだけ、
簡素な待ち合い場があるだけだ。
車を降りると胸に赤いシールを貼られる。
この港からは多方面に船が出ており、その目印だという。
ライフジャケットを渡され、ベンチに座って出発を待つ。
その間到着する車からは、わらわらと華僑の一団が湧いて出てくる。
待ち合いのスペースは飽和状態、次々とスピードボートが出発して行く。
やっと我々の番がやって来た。
一番に船に乗り込むと、一番後ろの席を陣取る。
彼女が激しい衝撃を嫌うので仕方がない。
あっという間に船内は華僑の一団で埋め尽くされ、
ゆるゆると船が砂浜から離れて行く。
しかし、このボートはエンジン3機搭載、
加速も抜群あっと結う間に沖合へ出ると、波を蹴立てて弾んでいく。
しかし、大型ハイパワーのせいか、予想より衝撃も少ない。
彼女も大丈夫なようだ。
そして、思っていたよりも随分と早くカイ島に到着。
成る程、名前の通り小さくて可愛い島だ。
島の中央部にはレストラン、ビーチには無料のビーチチェアがあるが、
そこは華僑の人たちが物凄い密度で充満している。
右手を見ると誰もいないエリアがある。聞くとそこは有料チェア。
二人で150B。無論そこへ行く、随随と砂浜を歩き
一番突端の目の前1メートルがすぐ波打ち際になっている場所を選ぶ。
うん、今までにない感じで良い。幸い周りには人も少ない。
これならのんびりできる。
少し離れた所に見えるさらに小さな島へのシュノーケリングツアーを断り、
シュノーケリングセットだけを借りる事にする。
この島も岩場に行け結構魚が居るらしい。
彼女はひたすら日焼けなので、独りシュノーケリング。岩場に潜るとかなりの透明度。
魚影も豊富だ。一頻り泳いでビーチチェアに戻る。
ガイドさんからコーラのペットボトルが届けられていたが既にぬるくなっていた。
コーラで口を漱ぎ、ビールを買いに行く。
暫し、泳いだり休んだり繰り返していると、
ガイドさんが食事の時間を告げに来た。


帰国報告その8:第二の過ち。

8月27日(水)昼
島の中央付近のレストランへ移動。
物凄い人が並んでいる。取り敢えず比較的空いている麺のコーナへ。
テーブルに付くとまた、コーラのペットボトルが支給される。
う〜んごめんなさい。せっかくですけどビール買ってきます。
彼女と二人ビールを呑みつつ、ビュッフェの食事をつまむ。
味に付いてはノーコメント。
ビーチチェアに戻ろうと、来たのとは逆、正面のビーチから戻ろうとすると
そこは地方の公民館に何でも鑑定団が来たように椅子が並べられ
びっしりと華僑の方々がお座りになられている。
聞けば、今日だけで、700名ぐらいの予約が入っているらしい。
こんな小さな島に・・・物凄い人口密度だ。
なぜ、そんなに人気に?
席に戻ってみるとすっかり引き潮。
もう一度シュノーケリングに挑戦です。
今度は反対側を攻めて見る。ん〜まずまず。
それではさっきの岩場は、どう変わったか?
それまでは砂浜と岩場は浅瀬でつながっていたのに今は完全に途切れている。
岩場の入り江から右回りに入り江の外をまわって砂浜に戻ろう。
それがそもそもの過ちだった。
小島のようにせり出した部分の外側を全部まわるとかなり沖に出てしまう。
これはさすがにヤバい。丁度小島に波が打ち付けている小さな砂浜がある。
休憩がてらそこに上陸してみる。
見ると、そこの岩場を抜ければ反対側の砂浜にはかなりのショートカットになる。
フィンを付けたままよろよろと岩場を越えて行く。
これだって他人が見たらかなり危険な行為だろう。
こけたら大怪我をしかねない状況だ。
しかし、すでに引くに引けない状態になってしまっている。
戻っても危険は変わらない。
なんとか岩場を乗り越え反対側の海に飛び込む。
後は砂浜に向かって泳いで行くだけだ・・・
しかし、体が前に進まない。フィンを思いっきり蹴って、手も大きく掻いてみる。
しかし、進まない。止まれば沖に流される。
そう、一旦島に当たった海流がこの岩場にそって沖へ戻って行くのだ。
多分この辺で一番流れの早い部分に居るらしい。
しかも油断をすれば岩場に叩き付けられる。
死ぬ。バリのクタビーチで溺れかけた悪夢がよみがえる。
もう一度全力で泳いでみる。全然進まない。
あぁ、皆さんさようなら・・・
・・・・・・・・・
しかし、こんな状況でも冷静なおかげでクタでも自力で生還したのだ。
頭を廻らし海岸線の地形を読む。海流の流れを予想する。
右手奥に少し入り江になっている場所がある、
おそらくあそこへ流れ込む弱い海流があるはずだ。
砂浜に垂直に泳ぐのではなく、
あえて、やや右に海流と泳ぐ力のベクトルの向きを計算して泳げば何とかなる。
岩に接触するギリギリの距離をゆっくりと進んで行く。
案の定この方向なら僅かに前進できる。微妙に方向を修正しながら入り江の方向へ・・・
来た。流れが変わった。入り江から折り返す流れに乗った。
そのまま一気に砂浜へ。
あ〜また、命からがらな体験をしてしまった。
しかし、そんな事とは関係なく、穏やかな風と降り注ぐ太陽を満喫して、
彼女は寛いでいた。


帰国報告その9:細 道

8月27日(水)夜
そんなこんなで、カイ島を後にしてタウンへと向かう。
実は、朝、港に着いた時ドライバーに手渡した物がある。
オフィスに居る彼へのおみあげを事前に届けて貰ったのだ。
最後まで仕事に追われ、買い物が出来なかった私は
明け方まで呑んでいた屋台で焼酎を一本分けてもらい持参していたのだ。
ロビンソンの前で降ろしてもらい、またまた彼女のおみあげを・・・
一頻りロビンソンを物色。フードコートで一服。
その後、ロビンソンの周りを一周。ジュエリーショップや雑貨のお店をのぞき、
ついでにオーシャンをチェック。
そろそろ、彼との待ち合わせの時間だ。
いつものカフェで彼を待つ。
程なく現れた彼はいつもの調子で挨拶し、早速ビアシンで乾杯。
彼女は緑茶のアイスを飲んでいる。
その時何かを彼が取り出した。
袋を開けてみると出て来たのはなんと焼酎(黒糖)。
聞けば、先週来ていた某元気な先輩からのプレゼントだと言う。
これが先輩の言っていた爆弾。彼も笑っている。気が合いますねぇ〜。
何本かの大瓶を開けた。うん、そろそろ良い時間だ。
席を立つ、彼がトゥクトゥクと料金を交渉している。
これから向かうのは行きつけの、どローカルレストラン。
トゥクトゥクに揺られていると・・・酔いがまわってきた。
そう言えば喉の痛み止めの強い薬を飲んでいた・・・ヤバイな。
レストランに着くと早速オーダー。いつものソフトシェルクラブはもちろん
今回はカエルの唐揚げに挑戦。これまた美味。おつまみには丁度良い。
彼は彼女にリベンジすべく超辛に味付けしたサラダをオーダーしている。
しかし、彼女は普通に食べている私も食べてみるが、うん食べられる。
そんな、と、彼も一口食べるが・・・ウワッ辛い!
そんな楽しい一時も、薬と大量のビアシンで記憶が定かでない。
その後、彼女を一旦ホテルへ送り、いよいよ細道へ。
前回はパトンの細道だったので、今回はタウンの細道だという。
細道のレベルがあると彼は説明する。
どうせ行くなら、どローカルへと私。
既に私は酔いの峠を越え、呑みモード中。
途中のトゥクトゥクの移動でかなり酔いが醒めた模様。
行ってみればかなり暗い店内だけどまあ居酒屋とスナックの中間な感じ。
しばらく楽しく飲んでいたのだが、私が全くタイ語が話せず、
やはり、どローカルはムリと彼が判断し、少し高級なお店に移動。
そこで、彼とカラオケ対決。楽しく盛り上がり、酒も進む。
宴も竹縄、しかしそろそろ良いお時間、さてお会計。
おや、ちょびっと足りない。どうしましょう。クレジットカードが無い私。
ATMに行けばお金降ろせるんですけど・・・
ママに手を引かれ店の裏口へ、そこにはスクーターに乗った兄ちゃんが、
その後ろに跨がると、その後ろにママが乗ってくる。
二人にサンドイッチされた状態でATM目指してスクーターは走る。
こんな所でタイ名物3人乗りを体験するとは・・・
さすが細道奥が深い。


帰国報告その10:そしてまた読書

8月28日(木)
何にも無い一日。
のんびり起き、ホテルのショップで買い物をし、
レストランのスタッフとジャブの応酬。
プールで読書。ビーチで読書。マッサージ。そして読書。
帰りのl機内で読み終わる筈の予定が、すっかり読み終わってしまう。
明後日、彼女が三つ編みをやり直したいと言う。
その為に一旦ほどいて明後日にに備えたいと・・・
夜、彼女の三つ編みをほどく。
コツは、リンスをたっぷり塗る事。
彼女の倍のスピードでほどいて行く。
すでに、彼女は既に煙草を吸い、ビールを呑でいる。
あぁ、結局私がほどけば良いんでしょ・・・


帰国報告その11:パトン再び。

8月29日(金)
そして又、の〜んびりとした一日が過ぎて行く。筈だった。
いつもの様に、朝食。ん〜、あぁ、早い物です。残す所後僅か・・・
の〜んびり。そして、ランチ。
そして、の〜んびり。
さて、今日は、彼女のおみあげの仕上げに買い出し。
再びパトンへと向かう日です。
夕刻、フロントでタクシーを手配。
現状のルームチャージを確認。
パトンへと向かう。

彼女をバーへ預けてインターネットカフェへ・・・
BBSをチェック。先日の入金結果をチェック。
彼女をピックアップがてら2~3杯カクテルを呑み、買い物へ。
オーシャンにてカシューナッツを購入。
地下のビックワン?で、例のプリッツを探すも荒らされた後。
一頻り買い物を済まして、例の屋台街へ。
彼女がカオマンガイが食べたいと言う。
件の活きのイイ兄ちゃんを探すも見付からず、
適当な席に付く。活きの良くないオッサンが注文を取りにくる。
カオマンガイ・・・通じない。
あれこれ説明して、納得するオッサン。4〜5分待てと言う。OK。
立ち去り際、ウィズスープ?と、言いやがった。イヤな予感。
案の定。出て来たのは普通のタイライスにチキンが乗ったもの。
はぁ〜。
まぁしようがないか?と、食べていると、件の活きのイイ兄ちゃんが現れ、
オ〜、カオマンガイ?と、一言。
あんたが居れば話が早かったんだよ!
と、心の中で突っ込みを入れつつ、しぶしぶ完食。
さて、今夜は既に良い時間。
ラスタパブへ再会を期し、足を運ぶ。
居ました。ラスター!
ヤ〜マン?
熱い挨拶を交わし、ダークラム・オンザロックをオーダー。
いい感じで時は過ぎて行く。
さて、ちょっくら金を下ろしてくるか?
チェックアウト用の現金を用意しなくては・・・
彼女をバーのカウンターに残し、ATMへ。
イマイチ使い方を把握せず10000Bを数回おろし、
あぁそうそう、ここから行くと金額指定でしたと20000Bを出金。
ラスタパブへと戻る。


帰国報告その12:その鐘を鳴らすのは・・・

8月29日(金)夜
大金をそのままポケットにねじ込み、ラスタパブへと戻る。
レゲエのリズムが心地よく染み渡ってくる。
シガーを燻らせ、ダークラムを飲み続ける。
そろそろ、鐘でも鳴らしてみますか?
ちょっと人が多いけど・・・
そっと手を伸ばす。
スタッフが慌てて、止めに入る。
1000〜2000B?ニヤリとしながら聞く。
OK!ニヤリと答えが返ってくる。
おもむろにヒモを引き鐘をかき鳴らす。
一斉に歓声が上がる。
みんな思い思いの酒をオーダーする。
あるグループは、ボトルを一本持って行った。
そして、全員が、客もスタッフも一人一人、
にこやかに挨拶に来る。乾杯し酒を酌み交わす。
東京で飲めば一人で飲んでしまう金額で、
大勢が気持ち良くなるんだから安い物だ。
酒も進む。
かなり、良い時間になった。
そろそろ、帰るとしよう。
会計し、荷物を持つ。忘れ物が無いか確認した。はずだった。
通りに出るとやはりトゥクトゥクのオンパレード。
通りの両側、端から端まで、トゥクトゥクが止まっている。
ドライバーが次々声をかけてくる。
軽くあしらいながら道を進む。
コンビニへよって買い出しをする。
あった、ありました例のプリッツ。
無造作に買い物かごに投げ込む・・・
これで、会社へのおみあげもOKだ。
さて、そろそろトゥクトゥクを決めなくては。
どのトゥクトゥクにするか、辺りを見回す。
するとそこに一台のトゥクトゥクが目の前を通り過ぎようとしている。
ドライバーと目が合う。あんたは・・・・


帰国報告その13:そして最後の過ち。

8月29日(金)深夜
ドライバーも驚いた顔でこちらを見ている。
月曜の夜ホテルへ帰る時に乗った・・・
あの良い男の運ちゃんじゃん。
こんな、トゥクトゥクだらけのソイバングラで
同じドライバーに巡り会うなんて。
話は早い。チェディ、500B、OK。
トゥクトゥクに乗り込みパトンを後にする。
風が心地良いが、いささか飲み過ぎた。
朦朧とする意識の中、
なぜかポケットの中を整理しはじめる。
ATMのレシートをズボンの左のポケットから取り出し
コンビニの袋に移す。
こんな所で大金の入ったポケットからモノを出し入れしちゃ危ないよ。
自分の心の声はそういっている。
トゥクトゥクの客席はドアが無い。
すぐ左では風が吹き荒ぶ。アスファルトが後ろへと流れる。
そして・・・私の記憶も遥か彼方へ。
暗い曲がりくねった道をトゥクトゥクは走る。
ホテルに到着、右ポケットのマネークリップから
500B+チップを抜き出し運ちゃんに渡す。
笑顔で受け取り、そして、走り去るトゥクトゥク。
さあ、部屋に戻って寝るとしよう。
部屋にもどり、買い出した荷物を整理する。
私のプリッツから、いくつかを彼女へ。
しばし、荷物を見直す。
無い。
デジカメが無い。
どこから無かったのか、記憶も無い。
トゥクトゥクから、落としたのか?
ラスタパブに忘れただけなのか?
そうだ、ポケット。嫌な予感がする。
案の定。20000Bで二つ折りにしていた札が無い。
およそ6万円。
う〜ん。トゥクトゥクから道にバラまいたのか?
あ〜、後の祭りか・・・・
デジカメの中のメモリーも、美しい夕日の画像。
彼女との思い出が・・・消えてなくなったのか・・・


帰国報告その14:奇 跡。

8月29日(金)深夜2
嘆いていても仕方が無い。
取り敢えず、できる事をしよう。
彼女にお休みを告げると、フロントへ。
パトンへのタクシーを手配。
こんな深夜に・・・いぶかしむスタッフ。
待つこと暫し、タクシーに乗り込むと一路パトンへ。
気持ちは焦るが、タクシーの速度は変わらない。
ようやくソイバングラへ到着。
ラスタパブへと急ぐ。
人を掻き分け、オカマを掻き分け、
たどり着いたそこは、既に閉まっていた。
誰もいない。
宴の後のそこは妙に寂しげだ。
肩を落としUターン。
仕方が無い、望みは薄いがコンビニにも寄ってみよう。
レジに置き忘れたかもしれない・・・
だが、案の定、店員は知らないという。
あぁ、私のデジカメ・・・いったいどこへ。
仕方なくATMで20000Bを再び引き出す。
あ〜残高が残り少ないはずだ、来月の生活費に響く。
重い足取りで、独り、ソイバングラを歩く。
後はあのトゥクトゥクの運ちゃんを探すしかない。
しかし、道は客を待つトゥクトゥクで溢れかえっている。
こんな、中から三回も同じトゥクトゥクを見つけるなんて、
そんなのムリに決まってる。
大体この通りに居るとも限らない。
不可能だ。
そう諦めかけた瞬間。その顔が視野の端をかすめた。
通り過ぎて、振り返る。
そこにはまぎれも無いさっきホテルまで送ってもらった
二枚目の運ちゃんがいた。
向こうも吃驚している。
そりゃそうだ。自分がさっき送った客がまたパトンに居るなんて。
車から降りて、近寄ってくる。
どうしたんだ?と聞いてくる。
デジカメと現金を落とした事を告げ、
もしやトゥクトゥクの中に落ちてないか聞いてみる。
一緒に車内を見渡すが、何も無い。
周りのドライバー達にも声をかけ、探してくれようとしている。
イイやつだ。
しかし、店も閉店しているし、もう無理だからと皆を止めてもらう。
もう、帰ろう。諦めるよ。
すると、同情したその運ちゃんはタダでホテルまで送ってくれるという。
有り難く申し出を受け、トゥクトゥクに乗り込む。
今日四度目の道を、暗くて曲がりくねった道を走る。
トゥクトゥクの床を見ると、私のシガーカッターの袋が落ちている。
そうか、確かにこの車なんだ、これがここに落ちているという事は
お札もここで落ちたのだろう。ならば風で飛ばされて・・・
ホテルに付いた。運ちゃんも車から降りてくる。
心配そうにしている。念のために座席をめくって見せてくれる。
まず、向い側のシート。自分は何にも隠してないし、知らないと言っている。
そして、こちら側のシートをめくると、そこに1000B札が散らばっていた。
ポケットから落ちた後、そのまま隙間から落ちたらしい。
数えてみると十六枚ある。記憶が定かではないが、
ラスタパブの支払いもそこから払った可能性がある。
だとすると、殆どのお金が戻って来たことになる。
運ちゃんは、本当に自分は知らなかったと強調する。
わかってる。疑ってないよ。タダって言ってくれたけど、
こうしてお金も出て来たし、払うよ。といったものの
100B札が3枚しか無い。300Bを渡して何度もお礼を言った。
少し複雑な表情をしながら運転手は去って行った。
自分の車から1600Bも出て来たのに、受け取ったのは300B
そりゃ、オレでも残念だわな。


帰国報告その15:晴れ姉妹の帰国

8月30日(土)
後で判った事だが、
同時期にプーケットに訪れていた某晴れ姉妹が
29日に帰国したのだった。
おかげで、30日は明け方から大雨である。
これで、もしデジカメが外に落ちていたら・・・
あぁ、もう諦めるしかないか・・・
もしかして、ひょっとして、
ホテルに付いてから落としたかも知れないし、
朝食を食べに行く途中フロントに聞いてみる。
そんな、落とし物は届いてないという。
後は落としたとしたらどこの可能性があるかと聞かれたので
ラスタパブだと言うが、知らないらしい。
色々調べているがチェディのリストにはラスタパブがないらしい。
暫し後、電話をかけている、受話器を渡される。
ツアーのオフィスに電話してくれたのだ。
日本人スタッフが丁寧に応対してくれる。
ラスタパブも知らないけど、調べて、尋ねてみてくれるという。
でも、デジカメと一緒に置いていたサングラスは持って帰っている。
デジカメだけ置いてくるなんて、そんな・・・
この旅行の最後の朝食をとり、例の卵を焼く男に別れを告げる。
そして、晴れ間ののぞいた空を見上げ、
プールへと降りていく。
あ〜もう最後だ。
明日は、朝早くにチェックアウトしなくてはいけない。
ここに居られる時間はもう、後僅かしか無い。
の〜んびり。も、もう、終わり。
しかも、雨雲がまた近付いてくる。
一週間分の雨を降らそうと言うのか?
取り敢えず、暫し、のんびりしてみる。
しかし、雨の匂いがする。
プールサイドの荷物をまとめ始める。
彼女が訝し気にこちらを見る。何?雨降ってくるの?
慌てて彼女も支度を始める。
ぽつ。
すでに席を立つ。
ぽつ。ぽつ。
タオルをカウンターに返す暇はない。
ぽつ。ぽつ。ぽつ。
階段を駆け上がりテラスのレストランへ。
ざー。どばー。物凄い雨だ.
レストランもオープンなので雨が吹き込んでくる。
一番奥の席に座りカクテルをオーダー。
でも、私は雨の中へでて、そのままプールへ。
荷物さえ濡れなきゃいいのよ。
プールで暫し、雨を満喫する。
こんな雨、日本じゃなかなか経験できないからね。
しかし、肌に突き刺さる。痛いぐらいのっていうか
痛い。スキンヘッドに雨が容赦なく降り注ぐ。
体も冷えて来た。
レストランに戻ると、奥のガラス張りの部屋に彼女は移動していた。
ちょっと早いが、昼飯にしよう。


帰国報告その16:ミチュアミ・デッドヒート。

8月30日(土)PM
昼食を済ますが、小降りにはなったが雨は降りやまない。
仕方なく、フロントで傘を借り部屋へ戻る。
彼女はむくれている、きっちり三つ編みをし直して、
日本に帰って人に見せたいのだ。
窓から外を見る。
この調子なら2時間後は雨はやむだろう。
せっかくだから部屋でのんびりしつつ、
ぼちぼち荷造りしよう。
荷造りも済み、のんびり音楽を聴いてリラックス。
思った通り、雨が小降りになり、
そして程なく微かではあるが日も指して来た。
今だ、最後のチャンス。階段を駆け降り、
タオルを借りるとそのままビーチへ。
おばちゃんに三つ編みを頼む。
値段を聞くと1000Bだと言う。
この間6〜800Bって言ったじゃん。
まぁ、髪の状態を見れば最もな反応だし、
値切って800BでOK。
私はビアシンLをオーダーし、暫しの〜んびり。
海を眺め空を睨み、晴れ間が続く事を念じる。
彼女のまわりにはおばちゃんが群がり、
次々と三つ編みを編んで行く。
あの少年は今日は居ないのか?
最後の挨拶がしたかったのに・・・
そんな事を考えつつ、どうやら寝てしまったらしい。
ハッと気付くと、雲がかなり近付いて来ている。
振り返るとおばちゃんがゼスチャーで、
雲を押さえてくれと言っている。
まあ、もう、後暫くは保つだろう。
おばちゃん達も物凄いスピードで髪を編んで行く。
一人のベテランらしき人が髪の根元をきっちりと編み込んで行く。
三分の一程編むと、髪を留める。
すると他の二人がそれを次々と受け取り先まで一気に編み込む。
脇では髪の先をとめるアルミホイルとビーズを準備する係もいる。
物凄い流れ作業。完璧に分業化されている。
しかし、近付く雨雲。
さらにスピードアップして行くおばちゃん達。
しかし、三つ編みの細かさは変わっていない。
丁寧さは変わらない。
だんだん風が強くなって来た。
残りのおばちゃん達は帰り支度をはじめている。
私は、左側に彼女。右側に海、そして雲。
雲を眺め。三つ編みの進行状況を確認。
そして又雲を確認、そして、三つ編みを。
右、左、右、左。
テニスのラリーを見ているようだ。
気分はF1。
刻一刻と迫り来る雲。
編み続けるおばちゃん。
だんだん空気が重くなってくる。
後十本。
黒い雲が垂れ込めてくる。
後五本。
沖合の雲から雨が降っているのが見える。
後三本。
ますます、風が強くなる。
二本、そして、最後の一本。
終ったぁ〜。直ぐさま荷物を片付けるおばちゃん達。
1000B渡す。おつりを貰ってる暇はない。
もう雨がそこまで来ている。
いいもん見せてもらったし。おつりはいいよと告げ、
席を立ちおばちゃん達と笑顔でお別れ。
おばちゃん達も笑っている。同じ達成感を味わっている。
ビーチを後にし、カウンターにタオルを返す。
階段を駆け上がり、駆け上がり、ヒ〜、駆け上がり、ヒ〜フ〜、駆け上がり、
部屋の鍵を開け、部屋に転がり込む様に入り扉を閉じる。
暫しの静寂。
そして、轟音。
叩き付けるような雨が降っている。
間一髪。である。


帰国報告その17:最後の晩餐

8月30日(土)夕刻
正に、間一髪でした。
最後の課題。三つ編みをクリアーして彼女もご満悦。
ほっと、ベットに腰を降ろす。
さて、ビールでも呑みますか?
再び腰を上げたその時、電話が鳴った。
ツアー会社のスタッフからだった。
ラスタパブのスタッフと連絡が付き、
彼がカメラを預かってくれているとのこと・・・
よかったぁ〜〜〜〜。
あぁ、単なる忘れ物?酔っ払い?
あぁ、ほんとどうして・・・
後ほど、現地ガイドが受け取り、届けてくれると言う。
しかし、数分後、また、電話が鳴る。
ラスタパブのスタッフが、本人じゃなきゃ渡さないと言っている。
頼むから直接電話して説得してくれ・・・
え〜タイ語も英語もしゃべれないのに電話で説得?
教えられた番号に恐る恐る電話をかける。
ナントカ、カントカ・・・
ツアー会社の黄色の制服を着たガイドがピックアップしに行くので
渡してくれと伝える。
私は明日朝早くにチェックアウトなので行けないから、
でも、次にプーケットに来た時には必ず顔を出すよ。
どこまで伝わったのやら・・・
ツアー会社に電話して、確認してくれと伝える。
そして又数分後、万事OK。ガイドが夜届けてくれる。
あ〜皆様お騒がせ致しました。
でも、雨が降って部屋に戻ってたから話がスムーズだったけど、
いつもの様に、夕方遅くまでプールにいたら・・・
それはそれで、運が良い。
部屋で、待つ。夜八時頃、電話が鳴る。後十五分で付くと言う。
フロントにて待つ。
車が到着し、黄色の制服を着たガイドが客を伴って降りてくる。
お礼を言い、カメラを受け取る。お礼を言い、チップを渡す。
そのままメインのレストランへ。
最後のディナーだ。
席に着き、デジカメの電源を入れる。
プレビューモードにして、画像を確認。
無事だ、あのビーチも、あの夕焼けも、あの彼女の笑顔も。
そして、あの街角も。
心から感謝。
オプショナルツアー一つも頼まない客に
親切、誠実に対応してくださった方、
旅行先の飲み屋で忘れたカメラが無事戻ってくるなんて、
本当にありがとう。
なんだか、祝福された気分で食事を済ませ、バーで一杯やり、
翌日の朝に備えて、早く寝ました。


帰国報告その18:エピローグ

8月31日(日)早朝
朝、五時に起きてシャワーを浴びる、頭は夕べ剃っておいた。
のんびりと最終チェック。
彼女の化粧を待つ。
朝六時三十分フロントに集合予定。
十分ぐらい早くとガイドから言われている。
六時。セーフティーボックスを確認。
全ての鞄を閉じ、入り口付近へ。
電話でbaggage serviceを頼む。
枕の上にThank youのメモを起きその上にチップを置く。
スタッフが部屋を訪れ、ミニバーをチェック。
バカでかい黒人が鞄を三個楽々と担いで行く。
その男にもチップを渡す。
さて、チェックアウトだ。
フロントにて金額を確認、現金を1Bまできっちりと渡す。
cash?
スタッフが一枚づつ札を数える。
シートにPAIDのスタンプが押される。
あぁ〜これでチェディともお別れか・・・
いつか、乾季に訪れよう。そう、心に誓う。
予定通り、十分前に準備完了。
ラウンジにて一服、ガイドを待つ。
車が到着し、ガイドがやってくる。
さぁ出発。と、思いきや、後一組がまだだと言う。
まぁ、待ちましょう。マイペンライ。
しかし、来ない。
三十五分、カップルが現れる。
のんびりと煙草をふかして、チェックアウトしている。
すいませんの一言も無い。
お待たせしましたとか一言ぐらい言え。
ノウノウとしている。
マイペンライだが、お前らは日本人だろ?
まぁ、出発だ。
車に乗り込むとそこには他のホテルからの客が既に乗っていた。
あぁ〜彼等は何分待たされたんだろう。
空港に付きバーツを少々、円に替える。
売店でビアシン。ポーメロを購入。
ほぼ定刻通り飛行機は飛んだ。
あっという間にバンコクに到着。
出発を待つ間、ギネスを二本。
さて、いよいよ日本へ。
飛行機に乗り込むと、二人がけの席。
これは落ち着いて帰れるね。
と、そこへ家族連れがやってくる、
何やら文句を言っている。
小さい女の子二人と両親の四人が、
非常口をはさんで離ればなれになってしまう。
私達のすぐ後ろの席だ。代わってあげようか・・・
ほどなくパーサーらしき男が現れ、席を代わってくれという。
もちろんOK。
移動したのは、非常口の前、行きも帰りも足のびのび。
順調なフライトの最中、機長からアナウンスがあった。
左手の窓から火星が見えると言う。
スチュワーデスや、他の客が非常口の窓に次々とやって来て、覗き込んでいる。
しかし、中には、翼の先のライトを火星だと思い込み、
さすが大接近中だ。凄い明るいと感激してたりしました。ヤレヤレ。
・・・
やがて、成田に到着。帰って来ちゃいました。あぁ〜あ。
彼女は鞄を一つ、宅急便で自宅に配送。
成田エクスプレスで新宿まで彼女を送る。
さて、サッポ○ビール。あ〜日本のビールはやっぱり旨いね。ビアシンもいいけど・・・
あ〜久しぶり。500ml飲み干しワゴンで250を購入。
彼女はすっかり出来上がってます。
結局、代々木上原まで、彼女を送り
表参道でタクシーを拾い、帰宅。
荷物を降ろすと、そのまま六本木ヒルズのバーへ・・・
そして、旅の思い出をつまみに酒を呑む。
夜は更けて行き、私は六本木の細道に消えて行きました。


お疲れさまでした。
こちらでプーケットの写真でも見て癒されてください。

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